調整区域の住宅建築

市街化調整区域での住宅建築
TOP-01 市街化調整区域では、農家の登録をされているなどの方以外(一般の方)の場合、既存宅地制度(臨時特定既存宅地制度も含む)、区域指定制度、および10年居住者特例などで住宅を建築します。
<<市街化区域・市街化調整区域>>
市街化区域・市街化調整区域などを定めているのは「都市計画法」です。
都市計画法では、区域を「市街化区域」と「市街化調整区域」・「未線引き区域」に分類し、都市計画を定めることができるとしています。
  • 市街化区域には「用途」を定め、その用途の範囲で建築物を建築できます。市街化を促進する区域です。
  • 市街化調整区域とは、農林水産業の振興などのため、市街化を抑制する区域です。
  • 未線引きとは、まだ市街化と調整区域に分別していない地域のことです。(どこにでも原則として住宅などを建築できます)

したがって調整区域は、農林水産業(茨城県南地域では農業)の振興に必要な、農家の方の住宅やその生活に必要な物品販売・サービス業などの建築以外は、原則として抑制される地域です。

しかし、線引き以前から宅地であったところを、建築不可にすることは不都合が多いことや、親が農業を営んでいるが農家を継がない子供が、親の持っている土地に住宅建築をできないとするのは不合理なことから、例外処置として、許可を申請し建築できる制度があります。

があります。

なお、線引き以前からある建物を、用途を変更しないで改築(建て替える)する場合は、許可が不要になる場合があります。(一定の条件がありますので確認してください。・・・都市計画法の取扱基準)

<<どうやって調べるの?>>
市街化区域か調整区域かは、不動産業者か、市町村の都市計画課で、「都市計画図」を見せてもらってください。色がついている部分が市街化区域、色がついていないところが調整区域です。
既存宅地であるかどうかは、不動産業者に既存宅地証明書をもらってください。

<<注意事項>>

  • 登記簿の地目が「宅地」になっているからといって、既存宅地とは限りません。逆に地目が「畑」になっていても既存宅地である場合もあります。登記簿の地目だけでは、既存宅地であるかどうか判断できません。
  • 中古住宅が建っていたり、以前建物が建っていても、既存宅地であるかどうかは別の問題です。建っているということと、再建築できるということは、別だと思ってください。
  • サービス業で許可を取って、住宅で使用するという方法は、実際にしている方もいますが、住宅ローンが使えないこと、再建築が困難なこと、違法行為のため信頼できる住宅メーカーに依頼できないこと、建築途中で中止命令が出かねないことなど問題が多く、お勧めできません。
  • その土地に住宅建築できるかどうか、少しでも疑問がある場合、市町村の都市計画課・建築指導課などに相談してください。
  • 当社設計士にご相談いただければ的確なアドバイスができます。
<<建築の許可について>>
平成15年4月から、茨城県の建築許可の手続きが変更になりましたので、下記に掲載します。
  • 従来都市計画法第43条許可が大部分でしたが、ほとんどが29条の手続きに移管されます。
  • 今までは、いわゆる開発行為許可ではなく、建築許可で処理されていましたが、ほとんどが開発許可になるということです。
  • 従来の考え方:区画変更(道路やその他で、土地の区画を変更すること)形の変更(盛土切り土をして造成すること)は開発許可、質の変更(宅地以外の土地を宅地にすること)は建築許可で行う。
  • 今後の考え方:区画形質の変更は開発許可となる。
  • 具体的にはどう変わるかというと、「規定の雨水排水升を4ヶ所以上つけなければならない」「完了検査を受けなければならない」などです。
  • お客様にとっては、大差はないようですが・・・。
<<市街化調整区域の住宅建築・・・既存宅地>>
まず始めに、その土地の上に建物が存在するかどうかです。



現実に建物が存在していて、その建物が
線引き以前から建っているか、あるいは線引き以前からの建物の改築で存在している場合、何の許可も必要なく、誰でも住宅が建築できます。(市街化区域と同様に、建築確認は必要ですが・・・。)

 



建物が存在しているが、線引き以降の場合は、一身専属許可を受けて建築した建物の譲渡と増改築に関する規定があり、許可を受けた人が過去に居住していたかどうか、また手放すことになった理由などを審査し、許可を得て再建築が出来ると言う制度があります。

 



現在、建物が存在しない場合は、既存宅地制度や10年居住者特例制度などで建築することになります。

 



既存宅地
とは、線引き以前から宅地であったことを県に申請し、すでに「既存宅地証明」が取得できている土地のことです。それが取得できていない土地については、平成18年5月までは、臨時特定既存宅地で申請することは出来ます。
  • 既存宅地制度はすでに、平成13年5月に廃止され、新たな既存宅地は認められなくなりました。
  • 茨城県では、暫定的に3年間「特定臨時既存宅地」制度ができました。

許可は、その土地に出されるものですが、建築する場合、都市計画法施行規則第60条証明の申請を行い、名義や建物の広さなどの変更を行います。その上で、建築確認を出し、建築することができます。

 



あらたに「
特定臨時既存宅地」の申請を行う場合は次の通りです。申請は平成18年5月17日までです。
  • 線引き以前から地目が【宅地】であった土地。
  • 地目は宅地でないが建物が線引き以前から登記されている土地。
  • そのほか間違いなく宅地であったことが証明できる土地。(詳細な規定があります。)

ですから、不動産業者が、「この土地は既存宅地です。」といった場合、既存宅地証明が出ている土地なのか、これから取る土地なのかを十分確認してください。

そしてこれから証明を取る土地の場合、証明が出てから残金を払う旨の契約にしなければなりません。

また、建物のない既存宅地の場合平成18年5月までに着工しないと、既存宅地の権利がなくなりますので注意してください。

 

<<市街化調整区域の住宅建築・・・10年居住者特例>>

10年居住者特例用地
は、正式には「既存集落内の自己用住宅」制度といいます。
この制度はもともと、シンタク(農家の方の分家住宅)制度が形骸化し、実際には農家をついでいない人が、農家をついだことにして分家住宅を建築するといったことが発生してきたため、虚偽の申請をしなくとも建築できるようにしたのが始まりのようです。親が農家で、その土地に息子が住宅を建てるのに、農家をついでいなければ建築できないとするのは不合理であるとの判断したのだと思います。
しかし、農家の人だけに適用するのも不公平になるとのことで、線引き以前からその地域にすんでいた方や、10年以上居住していた方も建築できる制度にされました。

規定の概要は次の通りです。

<土地の条件>
  • 土地の所有者が次のどれかに該当すること。
  1. 10年以上持っている所有者から、直接土地を購入し建築する。
  2. 線引き以前から持っている所有者から、直接土地を購入し建築する。
  3. 建築する方が、10年以上前から所有している土地に建築する。
  4. 建築する方が、線引き前から所有している土地に建築する。

(不動産業者の土地ころがしを認めないための規定だと思います。なお、相続の場合、前所有者からの期間が通算されます。)
(土地の要件が緩和され、取得しているか取得する土地ならば、okになりました。2004/2/1より)

  • 敷地間70m未満で50戸以上の建物が連たん(連続している・つらなっている)している場所。
  • 200㎡以上500㎡以下の土地の広さ(約60〜150坪
<建築する方の条件>
  • 建築場所の大字または、そこに隣接し小学校区も同一な大字内の「出身者」であること。(現在の大字又は、居住開始時の大字も該当になります。)※隣接大字であれば、小学校区が別でも許可されることになりました。2004/2/1より。
 出身者とは次のどれかに該当する場合をいいます。
  1. 建築する方が、線引き以前に住所を有していた。(年数は関係ありません。)
  2. 建築する方が、線引き以前に本籍を有していた。(年数は関係ありません。)
  3. 建築する方の、親、兄弟、祖父母が、線引き以前に住所を有していた。(年数は関係ありません。)
  4. 建築する方の、親、兄弟、祖父母が、線引き以前に本籍を有していた。(年数は関係ありません。)
  5. 建築する方の、配偶者の親が、線引き以前に住所を有していた。(年数は関係ありません。)
  6. 建築する方の、配偶者の親が、線引き以前に本籍を有していた。(年数は関係ありません。)
  7. 建築する方が、10年以上、都市計画法に違反せず、住んでいた。(途中で一度、他の大字に転出しても、そのあとまた、対象大字に転入し、通算で10年で、対象になります。現在住んでいるかどうかは関係ありません。)
 などが対象です。(やや不正確な表現ですので、具体的には、ご相談ください。)
  • 住宅を必要とする理由があること。(以下のどれかに該当すること)
  1. 結婚し独立する。
  2. 借家に住んでいる。
  3. 定年・退職・転勤など、または疾病で、転居せざるをえない。
  4. 今の住まいや土地が狭い。
  5. 立ち退きしなければならない。
  6. uターンで故郷に定住する。
  7. その他やむをえないと県知事が認める。

以上のような具体的な理由が必要です。特に、現在実家に居住し、そこが親の持ち家で、広い場合、いろいろと書類を提出しなければならない場合もあります。

なお、平成14年ごろから、分譲と言う形は出来なくなっています。
売主が宅建業者でない場合、ひとつしか売却できません。(例外はありますが・・・。)

※この規定は有効なのですが、業者が売買の当事者となることが可能になったので、回避できるようになりました。2004/2/1より
aaa-040 この規定は実際には複雑ですので、当社のような経験のある建築設計事務所に確認する必要があります。

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