中古住宅の購入

中古住宅の購入について
中古住宅の購入は、比較的安価で購入できる点や、実際に現物をみることができる点で有利な場合もあります。

一方、購入後に雨漏りや、建物のひずみに悩まされたなどという話も聞きます。

中古住宅を購入する場合どんなことに注意しなければならないかをここでお話いたします。

<<中古住宅を購入する場合のポイント>>
  土地について・・・再建築ができるかどうか。
建物について・・・構造や設備に問題がないか、またほかの問題は。
保証について・・・雨漏りや故障の保証は。
消費税について・・・消費税はどういった場合にかかるのか。
その他・・・契約から引渡しの間に燃えたらどうなるの。
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<<土地について>>
  購入した中古住宅の土地が、再建築できない土地では大変です。

建物が建っているのだから再建築もできるだろうと考えてはいけません。地目が宅地だから大丈夫というわけでもありませんし、市街化区域だから再建築ができるとは限りません。建物が建っているのでつい安心してしまいがちですが、土地購入と同じ注意を持って確認しましょう。具体的には土地の選定方法に記載してあります。
私の知っている、「再建築できなかった事例」をいくつかご紹介します。

  • 市街化調整区域の中古住宅で、分家住宅の許可で建築され、許可を受けていない別の人が初めからすんでいた。(再建築できる場合もありますので、誤解なきようにお願いします。)
  • 市街化調整区域で、店舗(美容室)の許可で建築されていて、実際には住宅として利用されていた。(建物だけを見ると店舗の許可であるとはまったくわからなかった。)
  • 市街化区域の普通の住宅だが、私道(路地状敷地)の幅員が不足していて再建築できない。(今の建物を建てたときは道路に接している土地だったが、後に道路に接している部分をほかの人に売却してしまったため再建築できない土地になった。)
  • 5年後に、道路が通る土地だった。
  • 開発された一団の団地で、道路にも接しているが、市町村の規定で165㎡以下の土地には建築できないことを知らずに購入した。(建築当初は、200㎡の土地であったが、後に隣地所有者に40㎡を売却してしまったため、160㎡となり、建築不可能の土地になった。)
<<建物について>>
  購入した建物の構造や設備に問題があっては困ります。
構造については、建築士に見てもらうのが一番でしょう(費用はかかりますが・・・)。住宅金融公庫の中古住宅融資を利用する場合、中古住宅の診断が義務付けられています。

また、建物内部で何か事件や事故があったことを、知らないで購入しては大変です。
中古住宅の問題発見について一般の方でもできる方法がありますので、ご参考になれば幸いです。(ただし100%ではありません。)

  • まず、建築確認書を売主から見せてもらいましょう。用途(居宅なのか店舗なのか)・間取りや工法・給排水設備などが記載されています。間取りや給排水設備が実際と違う場合、いいかげんな工務店が建築した可能性があります。また、あとからの増改築があったかどうかもわかります。
  • 増改築は、建物の構造上あまりよいことはありません。特に平屋建てから2階建てに変更している場合は注意が必要です。
  • 建物の外周、特に基礎にひびが入っていないかを見てください。基礎にはモルタルが塗ってありますので、モルタルに小さなクラックが入っている程度でしたら問題ありませんが、基礎自体にひびが入っている場合、不同沈下の恐れがありますので避けたほうがいいでしょう。
  • 建物の内部で、壁の上(天壌に近い場所)の部分を見てください。クロス(壁紙)にたてに亀裂がある場合も、不同沈下か建物のゆがみ(傾いている)可能性が高いといえます。(クロスが張り替えられている場合はわかりません。)
  • 天井や柱に雨漏りの後がないかどうか確認してください。
  • 水周り(洗面脱衣室・キッチンなど)の床がフカフカになっている場合、湿気で床が腐り始めています。補修は大工事になる場合が多いので、事前の見積をとるようにしましょう
  • 建具は全部開閉して確認します。建物の歪みがわかります。
  • 床下収納庫があれば、中の収納部分を取り出し床下をのぞいてください。基礎の構造や床下の様子が判断材料になります。また天井の点検工があればその中も見たほうがよいでしょう。
  • 雨漏りは、雨が降らないと確認できません。しかし壁紙や天井にしみが出ますので注意してみれば発見できることも多いと思います。特にバルコニー(ベランダ)の一部が1階の上に乗っている場合、十分にその部分を確認する必要があります。
  • 事件や事故、地盤の強さ、小学校までの距離、どんな方が住んでいたか、周りにどんな方が住んでいるのかなどいろいろなことを隣地の方は教えてくれます。近隣に住んでいる方2〜3人とはお話をされることをお勧めします。
  • 給排水やガス設備は、実際に使用してみましょう。
<<保証について>>
  性能保証機構の10年保証がついている中古住宅は、今のところ数えるほどしかありません。制度が始まってまだ間もないからです。中古住宅の売買で、建物の保証はどのようになるのでしょうか。
  • 相手(売主)が一般の方の場合、どのような契約もできますが、通常、現況有姿売買になる場合が多く、まったく保証がありません。売主としても、売却したあとまで責任を負うことを嫌がります。
  • 最近は、引渡しから2ヶ月、住宅設備(ガス給湯器やガスレンジなど)に保証をつけるように進める不動産業者も増えてきました。
  • 保証について何の契約もない場合、隠れたる瑕疵(引渡しのときにわからなかった傷や不備)は、発見してから1年以内に申し出れば補償が受けられることになっています。(民法)
  • しかし、何年もしてから申し出たとしても、引渡し時に存在していた瑕疵なのか、引渡し以降に発生したものなのかの証明が困難になります。
  • 相手(売主)が不動産業者(宅建業者)の場合、引渡しから2年間以上の瑕疵担保責任期間をつけるか、上記民法の規定かどちらかになります。
  • それより買主に不利な契約はその部分が無効です。(宅建業法)
  • したがって売主が業者の場合雨漏りなどは保証の対象になりやすいといえます。
  • 性能保証機構の中古住宅保証制度が新設されています。保証料を支払えば5年間の補償をしてくれます。5万円前後の金額ですので、そういった方法も安心感があります。
<<消費税について>>
  土地には消費税はかかりません。
  • 建物については、売主が会社などで課税業者の場合発生します。
  • しかし、消費税を含んだ価格で交渉すれば同じことですので、消費税が含まれている価格かどうかの確認を忘れないようにしてください。
<<その他>>
  契約締結の時点できちんとしていた建物が、引渡し(代金決済)までの間に燃えてしまったらどうなるのでしょうか。
  • 民法では、燃えてしまっても、全額お金を支払うよう定めています。
  • エエー!と驚かれたでしょうが事実です。しかしこれでは実際の取引では不都合ですから売買契約書に次のような文言を入れることにしています。必ず、契約書にこのような文言が入っていることを確認してください。・・・「売買物件が本契約期間中に、天災地変、不可抗力のため滅失するか著しく毀損した場合売主は受領せる金員の全額を買主に返還し本契約を解除しなければならない。」
  • そのほか、売買契約した建物や土地と一体になった付帯物(門塀・植木・住宅設備など)は土地建物の一部とみなされますので特に特約で除去を約束していない限り、買主に引き渡されます。

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