不動産用語集

用語の頭文字

あ行

一般媒介契約

媒介契約の一つの類型。
一般媒介契約とは、次の1.および2.の特徴を持つ媒介契約のことである。

1.依頼者(すなわち売主等のこと)が「依頼した宅地建物取引業者」以外の「他の宅地建物取引業者」に重ねて媒介を依頼することが原則的に自由である。
2.依頼者自身が、自分の力で取引の相手を発見し、直接契約することが原則的に自由である。

なお、依頼者が、「依頼した宅地建物取引業者」以外の「他の宅地建物取引業者」に重ねて依頼する場合において、その「他の宅地建物取引業者」の名称と所在地を、「依頼した宅地建物取引業者」に通知するかどうかにより、一般媒介契約はさらに次の2つの類型に分かれる。

1)明示型の一般媒介契約
明示型の一般媒介契約とは、「他の宅地建物取引業者」の名称と所在地を、「依頼した宅地建物取引業者」に対して通知する義務があるとする媒介契約である。
2)非明示型の一般媒介契約
非明示型の一般媒介契約とは、「他の宅地建物取引業者」の名称と所在地を、「依頼した宅地建物取引業者」に対して通知しなくてよいとする媒介契約である。

居抜き

店舗や工場などを、その内部の商品、設備、什器備品などを設置したままの状態で売買・賃貸すること。

従って、居抜きで購入もしくは借りた場合は、以前のままの内装や設計設備等が付帯するので、比較的早期で営業にこぎつけることができる。

オープンハウス

本来は、企業のオフィスや生産施設を、顧客・取引先・投資家に見学させて、企業に対する理解度を高める樋う企業広報活動のこと。

 

不動産業界では、販売しようとする物件の内部を一定の期間、担当営業員が常駐して、買い希望客に公開するという販売促進活動を指す。

 

か行

瑕疵物件

取引の対象となった不動産の当事者の予想していない物理的・法律的な欠陥(瑕疵)があったときの、当該不動産をいう。

例えば、土壌の汚染、耐震強度の不足などの発見は瑕疵となる恐れが大きい。不動産売買契約締結時に発見できなかった瑕疵が一定期間内に見つかった場合には、買主は契約の解除または損害賠償の請求をすることができる。

既存住宅状況調査技術者

既存住宅の状況調査を行なうための一定水準以上の知識とノウハウを有する技術者として認められた資格。告示による国家資格である。

既存住宅現況検査技術者の資格を得るには、「既存住宅状況調査技術者講習登録規程」(国土交通省告示)に基づいて登録された講習を受講し、終了証明書の交付を受けなければならない。証明書の有効期間は3年間である。

講習を受けることができるのは建築士(一級建築士、二級建築士、木造建築士)のみで、講習は、講義および終了考査で構成される。

既存住宅売買瑕疵保険

売買された既存住宅に瑕疵があった場合に、補修費用等を支払う旨の保険をいう。保険を引き受けるのは、住宅瑕疵担保責任保険法人である。

既存住宅売買瑕疵保険を契約する際には、既存住宅現況調査などによって住宅の基本的な性能が検査・確認される。また、保険は、住宅の種類(戸建、マンション)売り主の性格(宅建業者、一般個人)、保険金支払い先(販売事業者、検査事業者、リフォーム工事者、売り主)によって区別されている。

建ぺい率

敷地面積に対する建築面積(建物の水平投影面積)の割合(%)。
例えば、敷地面積が100平方メートル、その敷地上にある住宅の建築面積が50平方メートルならば、この住宅の建ぺい率は50%ということになる。

建物の建ぺい率の限度は、原則として、用途地域ごとに、都市計画によってあらかじめ指定されている。

権利金

土地や建物賃借権を設定したり譲渡したりするときに、賃借人が地主・家主に支払う金銭をいう。

賃料とは別に授受され、敷金と異なって契約が終了しても返還されることはない。その授受は、都市部で広く見られる社会的な慣行である。

その法的な性格は、

1.所有権類似の法的保護を受ける借地権の対価、2.賃料の一部の一括前払い、3.賃借権の譲渡・転貸に対する事前の承認料

などといわれ、契約の内容で判断しなければならないが、事実として行なわれている。

なお、借地権の取引においては、通常、権利金に相当する額が対価となっていて、その額は地価の7割程度の水準である。また、貸主が受け取る権利金は、課税上、不動産譲渡益と同様に取り扱われている。

現況有姿売買

現在あるがままの状態(現況有姿)で土地を売買することをいう。

山林や原野などを造成工事しないで販売することを「現況有姿分譲」といい、市街化調整区域別荘地などの分譲でよく行なわれる。通常は、電気、ガス、水道などの施設が整備されていないために、そのままでは生活できない。分譲広告の際には、現況有姿分譲地であって、そのままでは生活する施設がない旨を表示しなければならない。

また、売主瑕疵担保責任を免れるために、売買契約中に「現況有姿で引き渡す」旨を記載して取引することがあるが(現況有姿売買契約)、引渡しまでの間に目的物に変化があったときなどにおいてまで責任を免れることができるかどうかについては、消極的に解する(ただちには責任を免れられないとする)意見が強い。

公示価格

地価公示法にもとづいて土地鑑定委員会が公表する土地の価格をいう。

適正な地価の形成に資するため、全国の都市計画区域内等に設定された標準地(平成19年地価公示では3万地点)について、毎年1月1日時点のその正常価格を複数の不動産鑑定士が鑑定し、土地鑑定委員会で審査して決定した価格であり、同年3月下旬に公表されている。更地の単位面積当たりの価格として示される。

公共事業のための用地買収価格は、この価格を規準に決めなければならないとされているほか、民間の土地取引においてもこれを指標とするよう努めるべきとされている。

なお、各都道府県も、毎年7月1日時点でほぼ同様の調査を実施し、「都道府県基準地標準価格」として公表している。

公道

公共の用に供されている道路をいう。

これに対して、私的に所有・利用される道路を「私道」という。

道路法の道路(高速自動車国道、国道、都道府県道、市町村道)のほか、農道、林道なども公道に含まれる。公道の交通に対しては、道路交通法が適用される。

なお、建築基準法においては、私道等が「道路」とされる場合があり(位置指定道路2項道路)、このような道路も公道と呼ぶことがあるので注意が必要である。

公簿売買と実測売買

土地の売買契約における取引価額の確定に用いる土地面積の違いによる区別で、土地登記簿の表示面積を用いて価額を確定する公簿売買、実測面積によって確定する場合を実測売買という。

とりあえず登記簿の表示面積で金額を定めて契約し、後ほど実測面積による金額との差額を精算する方法も、実測売買である。

公簿売買は測量が不要で簡便な方法であるが、実測面積が小さいと判明したときには紛争となりやすいため、それを回避するべく、契約において、実測面積と差異が生じても取引金額は変更できない旨を定めることが多い。
しかし、実測面積との違いが大きく、買主が取引の目的を達成できないときには、錯誤であるとして契約の無効を主張する恐れがある。

さ行

指値

売買の注文を委託する場合に指定する取引希望価格、または価格の範囲をいう。

取引所での売買、委託販売など、客の注文を受託して取引する場合に用いられる。指値は拘束価格の指示であり、委託者は指値に従わない売買についてその結果の引受けを否認できる。

不動産売買の仲介は売買受託ではないため、客が示す希望価格は指値ではない。一方、代理等による取引における希望価格は、一般的に指値に当たる。

敷金

建物の借主が、賃料その他賃貸借契約上の債務を担保するため、貸主に交付する金銭をいう。
敷金は、契約が終了した場合に、未払賃料等があればこれを控除したうえで借主に対して退去後に返還される。

敷金

建物賃貸借契約を新規に締結する際に、借主から貸主に対して、次のような目的のために預けられる金銭。

1.賃料の不払い・未払いに対する担保
2.契約により借主が負担すべき修繕費用や原状回復費用の前払い

将来契約が終了した場合には、上記1.や2.の金額を控除した残額が、借主に対して退去後に返還される。なお、関西等では「敷引」の慣行がある。

敷地

建築物のある土地のことを「敷地」という。

なお、同一の敷地の上に2つの建築物がある場合には、建築基準法では、2つの建築物が用途上分けられないときは、同一敷地にあるものとみなすことになっている(建築基準法施行令1条)。
例えば、ある人の所有地の上に「住宅」と「物置」が別々に建っている場合は、この2つは用途上不可分であるので、別々の敷地上に建てたと主張することはできない、ということである。

ところで、建築基準法では「敷地」が衛生的で安全であるように、次のようなルールを設定しているので注意したい(建築基準法19条)。

1.敷地は、道より高くなければならない(ただし排水や防湿の措置を取れば可)
2.敷地が、湿潤な土地や出水の多い土地であるときは、盛り土や地盤の改良を行なう。
3.敷地には、雨水と汚水を外部に排出する仕組み(下水道など)をしなければならない。
4.崖崩れの被害にあう恐れがあるときは、擁壁(ようへき)の設置などをしなければならない

敷地延長

ある土地が、狭い通路を通じて道路に出ることができるような形状になっているとき、その通路の部分を「敷地延長」と呼ぶ。

また、こうした狭い通路を持つ土地全体のことを「敷地延長」と呼ぶこともある。
一方、その形状が旗に竿を付けた形に似ていることから、こうした土地のことを「旗竿地」と呼ぶこともある。

敷引

借主から貸主に対して交付された敷金のうち、契約時点で一定の部分を借主に返還しないことを特約する慣行がある場合の、この返還しない部分をいう。

関西地方の慣行であるとされる。

私道

民間の個人や法人が所有している道路を「私道」という。

「私道」には、特定の個人のために築造されたものもあれば、不特定多数の人が通行するために築造されたものもある。
「私道」は一定の手続きを経ることによって「建築基準法上の道路」になることができる。
この手続きは「道路位置指定」と呼ばれている。

私道負担

不動産の売買において、対象となる土地の一部が「私道敷地」となっているとき、その私道の敷地の部分を「私道負担」と呼んでいる。

私道負担に関する事項は、重要事項として説明しなければならない。また、不動産広告では、区画面積と私道負担面積とを分けて表示しなければならないとされている。例えば、「土地面積100平方メートル、別に、私道負担面積5平方メートル」のように、わかりやすく表示する必要がある。

修繕積立金

管理組合が管理費とは別に共用部分や付属施設などの修繕を目的とした長期計画に従って修繕を実施するために、区分所有者から毎月徴収した金銭を積み立てたものである。
管理費と同様、一般的に専有部分の専有部分の面積の割合で月額料金が定められている。

所要時間

歩いてかかる時間のことだが、不動産広告で徒歩所要時間を表示する場合には、不動産の広告を規制する「不動産の表示に関する公正競争規約(表示規約)」により、徒歩1分が80mに相当するものとして計算する(不動産の表示に関する公正競争規約規約第15条第11号)。

さらに詳しくいうと、徒歩所要時間は次のルールで算出する必要がある。

1.直線距離ではなく、道路に沿って測定した距離(道路距離)をもとにする。
2.道路距離80mを徒歩1分に換算する。
3.80m未満の端数が出たときは、切り上げて1分とする。例えば、道路距離が100mならば、徒歩所要時間は「2分」となる。
4.駅からすぐに物件があるときでも、「駅から徒歩0分」ではなく、「駅から徒歩1分」と表示しなければならない。
5.車両通行量が多い道路や鉄道などを越えるために、横断歩道・歩道橋・踏切りを経由しなければならないときは、それを経由するために余分に歩く距離を含める必要がある。
6.横断歩道や踏切り等を横断するとき、信号待ちの時間は考慮しなくてよい。
7.坂道があるために実際に歩く時間が長くなるときでも、やはり道路距離80mを徒歩1分に換算してよい。

心理的瑕疵

不動産物件の取引に当たって、借主・買主に心理的な抵抗が生じる恐れのあることがらをいう。

心理的瑕疵とされているのは、自殺・他殺・事故死・孤独死などがあったこと、近くに墓地や嫌悪・迷惑施設が立地していること、近隣に指定暴力団構成員等が居住していることなどである。

物件の物理的、機能的な瑕疵ではないが、物件の評価に影響することがあるため、知っていながらその事実を説明しない場合には契約不適合責任を問われることがある。もっとも、何が心理的瑕疵に当たるかについての明確な基準はない。

実測売買

土地の売買契約において、取引価額を実測面積によって確定する場合をいう。

面積を確定するための測量が必要で、隣地との境界が確定していないと実測面積そのものを測ることができない。境界を確定するには労力を要することも多いが、その分、契約後の憂いは少ない。また、売買契約後に実測面積を確定して取引価額を精算することがあるが、これも実測売買である。

なお、実測売買とは別の簡便な方法として、公簿売買がある。

住宅金融支援機構

政府の保証を背景とした住宅金融業務を実施することを目的に設立された「住宅金融公庫」の権利義務を引き継ぐ形で2007(平成19)年に設立された。

主な業務は、

1.一般の金融機関の住宅貸付債権の譲受け、住宅貸付債権を担保とする債券に係る債務保証などの業務(証券化支援業務)

2.民間住宅ローンについて保険を行なう業務(融資保険業務)

3.災害関連、都市居住再生等の一般の金融機関による融通が困難な分野で住宅資金を直接に融資する業務(直接融資業務)

である。

なお、住宅金融公庫が民間金融機関と提携して実施していた長期固定金利の住宅資金融資(フラット35)は、証券化支援業務の一つであり、機構が引き続き実施している。

住宅販売瑕疵担保責任保険

宅地建物取引業者が新築住宅を販売した場合に、特定住宅瑕疵担保責任(構造耐力上主要な部分及び雨水の浸入を防止する部分の瑕疵に対する10年間の担保責任)を確実に履行するために当該宅地建物取引業者が締結する保険をいう。  

この保険は、(1)売り主となった住宅に関して宅地建物取引業者が特定住宅瑕疵担保責任を履行した場合に生じる損害の補填、(2)特定住宅瑕疵担保責任が生じたにもかかわらず売主の宅地建物取引業者がそれを履行しない場合に行なう損害の補填、を行なうためのもので、保険料は瑕疵担保責任を負う宅地建物取引業者が負担する。  

住宅瑕疵担保履行法は、宅地建物取引業者が新築住宅を販売した場合には住宅販売瑕疵担保保証金供託することを義務としているが、住宅販売瑕疵担保責任保険を締結した住宅については供託の対象から除外される。  なお、住宅販売瑕疵担保責任保険には、新築住宅の販売に適用される特定住宅瑕疵担保責任を対象としたもののほか、宅地建物取引業者等が既存住宅を販売する場合の瑕疵担保責任を対象としたもの(既存住宅売買瑕疵保険)がある。いずれの場合にも、保険契約と住宅の検査とを一体として行なうことが特徴である。  

また、住宅新築工事又はリフォーム工事における工事請負者の瑕疵担保責任を対象にした保険(住宅建設瑕疵担保責任保険)も制度化されている。

重要事項説明書

宅地建物取引業務における重要事項説明に当たって、取引の相手となる当事者に対して交付して説明しなけばならない書面をいう(「重要事項説明」についての詳細は当該用語を参照)。

重要事項説明書には説明を要する重要事項を記載しなければならず、また、書面は、宅地建物取引士が、記名押印して交付しなければならないとされている。

セットバック

2項道路(建築基準法第42条第2項の規定により道路であるものとみなされた幅4m未満の道のこと)に接する場合において、建物を建築・再建築する際、道路の中心線から2mとなるよう敷地の一部を後退させることをいう。
なお、セットバックした部分は道路とみなされ、建物を建築することはできない。

専属専任媒介契約

宅地または建物の売買または交換の媒介の契約(媒介契約)のうち、専任媒介契約であって、かつ依頼者は、依頼した宅地建物取引業者が探索した相手方以外の者と売買等の契約を締結することができない旨の特約が付いた契約をいう。

つまり、依頼者は取引の相手方を自分で発見しても、媒介を依頼した宅地建物取引業者の媒介なしには契約できないことになる。

専属専任媒介契約を締結した場合には、宅地建物取引業者は、契約の相手方を探索するため、5日以内に、媒介の目的物に関する事項を指定流通機構に登録しなければならないとされている。

専任媒介契約

宅地または建物の売買または交換の媒介の契約(媒介契約)であって、媒介の依頼者が他の宅地建物取引業者に重ねて売買または交換の媒介または代理を依頼することを禁ずる媒介契約をいう。

この契約の有効期間は、3月を超えることができないとされている(契約期間の更新は可能)。

専任媒介契約を締結した場合には、宅地建物取引業者は、契約の相手方を探索するため、7日以内に、媒介の目的物に関する事項を指定流通機構に登録しなければならないとされている。

底地権

ある土地に借地権が設定されているとき、この土地の所有者が持っている土地所有権のことを「底地権(そこちけん)」と呼ぶことがある。

底地権の評価額は一般的に次のように考えられている。
「底地権の評価額 = 土地の更地としての評価額-借地権の評価額」
つまり、借地権の分だけ土地の評価額が下落していると考えられているのである。

た行

宅地

宅地建物取引業法では、宅地の定義を次のように定めている(宅地建物取引業法第2条第1号、施行令第1条)。

1.用途地域内の土地について
都市計画法で定める12種類の用途地域内に存在する土地は、どのような目的で取引する場合であろうと、すべて宅地建物取引業法上の「宅地」である。
従って、例えば用途地域内に存在する農地を、農地として利用する目的で売却する場合であっても、宅地建物取引業法では「宅地」として取り扱う。

2.用途地域内の道路・公園・河川・広場・水路の用地について
用途地域内の土地のうちで、5種類の公共施設の用に供されている土地については、「宅地」から除外する。具体的には、道路・公園・河川・広場・水路という5種類の公共施設の用地は「宅地」から除外される(ただし下記の補足1を参照のこと)。

3.建物敷地に供する目的で取引の対象とされた土地について
建物の敷地に供する目的で取引の対象とされた土地は、土地の原状の用途に関係なく、すべて宅地建物取引業法上の「宅地」である。
従って、例えば土地登記簿上の地目が「田」「畑」「池沼」「山林」「原野」である土地であっても、その土地を、建物の敷地に供する目的で取引するならば、宅地建物取引業法上はすべて「宅地」として取り扱われる。
これについては、土地の所在がどこであろうと適用される判断基準である。従って、都市計画区域外の山林や原野を、建物の敷地に供する目的で取引する場合には、その山林や原野は「宅地」として取り扱われる。

(補足1)用途地域内の道路・公園・河川・広場・水路の用地を、建物の敷地に供する目的で取引の対象とする場合について:
例えば、用途地域内の道路用地である土地を、建物の敷地に供する目的で取引する場合には、上記3.の基準が適用される。従って、この場合は、用途地域内の道路用地が、宅地建物取引業法上の「宅地」に該当することになる。

宅地建物取引業者

宅地建物取引業者とは、宅地建物取引業免許を受けて、宅地建物取引業を営む者のことである(宅地建物取引業法第2条第3号)。

宅地建物取引業者には、法人業者と個人業者がいる。
なお、宅地建物取引業を事実上営んでいる者であっても、宅地建物取引業免許を取得していない場合には、その者は宅地建物取引業者ではない(このような者は一般に「無免許業者」と呼ばれる)。

宅地建物取引士

宅地建物取引士資格試験に合格し、都道府県知事の登録を受けて、宅地建物取引士証の交付を受けた者のこと。

宅地建物取引士は、一定以上の知識・経験を持つ者として公的に認められた者である。宅地建物取引業者は、事務所ごとに従事者5名に対して1名以上の割合で、専任の宅地建物取引士を置かなければならない(詳しくは宅地建物取引士の設置義務へ)。

宅地建物取引において特に重要な次の3つの業務は、宅地建物取引士だけが行なうことができるとされている(宅地建物取引士ではない者はこれらの業務を行なうことができない)。

1.重要事項説明
2.重要事項説明書への記名・押印
3.37条書面への記名・押印

宅地建物取引士となるためには、具体的には次の1)から5)の条件を満たす必要がある。

1)宅地建物取引士資格試験に合格すること
宅地建物取引業に関して必要な知識に関する資格試験である宅地建物取引士資格試験に合格することが必要である。なお、一定の要件を満たす者については宅地建物取引士資格試験の一部免除の制度がある。
2)都道府県知事に登録を申請すること
この場合、宅地建物取引に関して2年以上の実務経験を有しない者であるときは、「登録実務講習」を受講し修了する必要がある。
3)都道府県知事の登録を受けること
登録を受けるには一定の欠格事由に該当しないことが必要である。
4)宅地建物取引士証の交付を申請すること
宅地建物取引士証の交付を申請する日が宅地建物取引士資格試験に合格した日から1年を超えている場合には、都道府県知事の定める「法定講習」を受講する義務がある。
5)宅地建物取引士証の交付を受けること
氏名、住所、生年月日、有効期間の満了する日等が記載されている宅地建物取引士証の交付を受けて初めて正式に宅地建物取引士となる。

宅地建物取引士は、宅地建物の取引の専門家として、購入者等の利益の保護および円滑な宅地建物の流通に資するよう公正誠実に業務を処理するほか、信用・品位を害するような行為をしないこと、必要な知識・能力の維持向上に努めることとされている。

仲介手数料

宅地建物取引業者を通して不動産を売ったり買ったり、あるいは貸したり借りたりする場合に、媒介契約にもとづき、宅地建物取引業者に成功報酬として支払うお金のこと。
媒介手数料(媒介報酬)ともいう。

仲介手数料

宅地建物取引業者媒介により、売買・交換・貸借が成立した場合に、宅地建物取引業者が媒介契約にもとづき、依頼者から受け取ることができる報酬のこと

つなぎ融資

住宅・宅地の取得資金や工事代金に充てるため、公的な融資が実行されたり、不動産の売却代金を得るまでの間、一時的に資金を借りることをいう。

金融機関により融資条件はさまざまであるが、短期融資として取り扱われる。

公的融資の実行は土地・建物の登記後とされ、登記は決済後でないとできないため、つなぎ融資が必要となるケースは多い。また、住宅の買い換えなどの際にも、購入の後に売却することが多く、同時決済などの便宜を得ない限りはつなぎ融資が必要である。

定期借家契約

平成12年3月1日の改正法施行により、借家契約時に貸主が「期間の満了により契約が終了する」ことを借家人に対して、公正証書などの書面を交付して説明する場合には、賃貸期間が終了すると借家契約も終了し、借家人は退去しなければならないとする契約。
原則として契約の更新はできず、再契約には貸し主・借家人双方の合意が必要である。

テラスハウス

2階建ての連棟式住宅のことをいう。
隣家とは共用の壁で連続しているので、連棟建て、長屋建てともいわれる。
各住戸の敷地は、各住戸の単独所有となっている。

は行

媒介契約書

宅地建物取引業者は、媒介契約を締結したときは、遅滞なく、一定の事項を記載した書面を作成し、宅地建物取引業者がその書面に記名押印し、依頼者(売主・買主・貸主・借主)にその書面を交付しなければならない。
このとき交付される書面のことを「媒介契約書」と呼んでいる(宅地建物取引業法第34条の2第1項)。

また、媒介契約書に記載されるべき事項は詳細に法定されている。

ら行

リースバック

不動産を売却し、その買い主から当該不動産を賃借する方法。英語のLeaseback。

リースバックすれば、不動産売却の収入を得た上で、その物件をそのまま使い続けることができる。一方で、賃借料を支払い続けなければならず、物件の利用に当たっては契約条件に従わなければならない。

リースバックは、利用・居住を継続したままで建物・住宅を資金化できることから、住宅ローン等の債権の任意整理やバランスシートの回復などに活用されている。

礼金

建物の賃貸借契約を締結する際に、借主から貸主に対して、謝礼として支払われる金銭をいう。
契約が終了しても通常、借主に返還されない。

レインズ

レインズ(REINS)とは、 Real Estate Information Network Systemの頭文字を並べた名称。国土交通大臣から指定を受けた不動産流通機構(「指定流通機構」という)が運営しているコンピュータネットワークシステムの名称である。

このネットワークシステムにより、指定流通機構の会員である不動産会社間では、パソコンまたはFAXを用いて、リアルタイムでの不動産情報の交換が行なわれている。
また、指定流通機構そのものを「レインズ」と呼称することもある。